コラム
2025.06.10

算数の文章問題、本当に理解できていますか?(1)

小学校の算数では、新しい計算方法を学んだ後に文章問題に取り組みます。多くの学校では、単元の学習が終わるとテストが実施されますが、この単元テストの文章問題には注意が必要です。

例えば、小学6年生で「分数をかける計算」を学ぶ場合を考えてみましょう。分数のかけ算を習得した後、それを使った文章問題を解きます。この単元テストで良い点をとり、文章問題も正解していれば、お子さんがその単元をきちんと理解できていると安心するかもしれません。

しかし、少し立ち止まって考えてみてください。ほとんどの子どもたちは、文章問題を深く読まずに、「この単元ではかけ算を習ったのだから、かけ算で解けばいい」と無意識に考えてしまう傾向があります。実際のところ、単元テストの文章問題は、かけ算で解けば正解できてしまいます。そのため、計算方法さえわかっていれば、文章問題をきちんと読まなくても、数字だけを抜き出して計算すれば正解できてしまうのです。

これで本当に、その単元の文章問題を理解できたと言えるのでしょうか?


<続く>