コラム
2025.11.20

「およその数」はココが難しい! 四捨五入の壁

小学4年生の算数でつまずきやすい単元の一つに「およその数」(概数)があります。これは四捨五入をして概数を求める学習です。

しかし、問題の難易度が上がるほど正答率は低くなり、さらには理解に苦しむお子様も多く現れます。

では、「およその数」ではどのような問題でつまずきやすいのでしょうか。
 

ステップ1:基本の理解(四捨五入する位の指定)

問題例: 15286を百の位で四捨五入してがい数にしましょう。

  • これは、百の位の2を四捨五入します。
  • ルールに従い、切り捨てとなるため、答えは15000となります。

この最初のステップについては、ほとんどのお子様が理解できます。


ステップ2:表現の転換(「~まで」の概数)

問題例: 15286を四捨五入して、千の位までのがい数にしましょう。

  • これは先ほどの問題と同じ操作を求められています。
  • 「千の位までのがい数にする」ということは、「千の位を残し、その一つ下の百の位で四捨五入する」ということです。
  • したがって、これも答えは15000となります。

このように、ただ問題の出し方が変わっただけで、子供たちは難しいと感じてしまうのです。


ステップ3:思考力の応用(数の範囲を求める)

さらに、次の問題はかなり多くのお子様が理解に苦しむ応用問題です。

問題例: 十の位で四捨五入して1600の概数になるとき、数の範囲はいくつ以上いくつ未満ですか。

  1. 「以上」(一番小さい数)を求める十の位を切り上げて1600になる一番小さい数は1550です。例えば、これより小さい1549を十の位で四捨五入しても1600にはなりません。
  2. 「未満」(一番大きい数)を求める十の位を切り捨てて1600になる一番大きい数を考えます。整数の最大値は1649ですが、この問題は整数とは限りません(1649.1や1649.9なども該当します)。 1650は切り上げで1700になるため、1650そのものは含まれません。問題文が「いくつ未満」とあるため、1650未満の数であればよいのです。

答え: 1550以上1650未満となります。

これは、四捨五入のルールを逆算する思考力と、「未満」という言葉の数学的な定義が求められる問題です。

このように、ちょっとしたことから算数が苦手になってしまう可能性があります。小学校の算数は、中学校の数学のベースとなりますので、基本から応用までしっかりと知識を身につけておく必要があるのです。