コラム
2025.06.25
算数で分数が苦手だと…(1)
算数の計算学習は、整数、小数、分数の順に進みます。この中でも、特に多くのお子さんがつまずきやすいのが分数です。分数を苦手にしてしまうと、中学校での数学の成績アップにも影響が出てしまうため、小学生のうちに分数の計算をマスターしておくことを強くお勧めします。
まず、最初の難関は分母が異なる分数のたし算・ひき算です。これらの計算では「通分(分母の数を揃えること)」が必要ですが、通分には最小公倍数の理解が不可欠です。段階を踏んで計算するため、算数が苦手なお子さんにとって、この分数「のたし算・ひき算はかなりの難敵と言えるでしょう。
分数のたし算、ひき算ができるようになると、次に約分が必要な問題へとステップアップしていきます。分数のたし算、ひき算の計算は、主に以下の工程で進められます。
- 分母の最小公倍数を考える
- 通分する
- たし算やひき算をする
- 最後に約分できるか確認し、約分できる場合は約分する
これだけの工程があるため、一つひとつの理解が重要になります。
さらに、帯分数と帯分数のたし算や分数と小数のたし算といった応用問題も現れます。これらの計算では、帯分数を仮分数に変換したり、小数を分数に変換したりする作業が上記の工程に加わります。
「うちの子は大丈夫」と思われている方も、まだ安心はできません。
次回のコラムでは、分数の計算における落とし穴についてお話しします。
<続く>